舞台「受取人不明」高木大石ペアと青柳須賀ペア感想

読み物の整理のため移動させてきました。
展開ネタバレあり。箇条書きなので読みにくいです。

記事の内容は古いですが今後再演などがあるかもなので置いておきます。

 

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受取人不明
高木大石ペアと青柳須賀ペア感想

 

・高木マックス
非常に愛らしい。
飴舐めてにこにこ笑顔とかあなたはリスなのかな?
マルティンへの不信は持ちつつも絶対的に信頼してた感。
グリゼレの安否を綴る辺りは悲壮感漂う焦りと縋りになり、グリゼレの死にはしばらく床に丸くなって泣いて悲しんでた。
マルティンへの報復が始まってからは急に大人しくなったうえに基本が明るかっただけにその後の悲壮感がすごい。
タバコはマルティンの懇願が来て初めて吸った。

 

・大石マルティン
神経質そう。
序盤から貧乏ゆすりしまくってたのにナチスに傾倒してからはとってもゆとりたっぷり。
「君に祝杯を上げてる」と言いつつも祝杯は飲まなかった。
ユダヤに対して嫌悪感が凄まじく軽蔑しまくってたしグリゼレのことは家の安否よりユダヤまじ許さんになってた。
言い訳すらも嫌悪するかのような口ぶり。狂気に飛び込んでく感じ。

 

・最後のやり取り
高木マックスが大石マルティンに馬乗りになり、なけなしの冷酷さを集めて必死に詰めてく感じ。
マルティンの絶望の表情めっちゃ悲惨。
マックスも感情がめちゃめちゃで泣きながら殴り合いしてるみたいだった。
ハグも最後の手紙の1回だけでマックスは血が滲むような顔してた。
マルティンはコート着るところからはもう虚無。
マルティンが去って行くのを見送ったマックスは無理に笑おうとして泣いてるみたいだった。

 


・青柳マックス
なんかギラギラしてるし焦りでタバコもスッパスパ吸う。
挑戦的なのか諦めの笑いが多い印象。
情勢を俯瞰出来てたのか、グリゼレの安否をお願いするところも実はもう諦めてはいるが君にまだ友情が残ってるなら、という感じに見えた。
髪の乱し方でまともさをとり繕えるのいいな。
服の乱れ方や紙ばらまいたりと演出が派手なのに悲しみや考え込む時は迷いを抱え込むような動きをする。
離れ難い、寂しいの表現が自分に対する相手の反応を試すようでもあってどこか怖さも感じる。

 

・須賀マルティン
この人本当は素質もなく普通の人だったのに状況に飲み込まれてしまったしグリゼレへの愛は本当にひと欠片捨てきれなかったように見えなくもないのマジで仕方がなかったのでは…と思わせるような、
見る側を味方にしてしまうような謎の魅力がある。
繰り返し出てくる「君には分からない」対して哀れみや苛烈さが相手を追い詰める気がなさそうで自然の摂理みたいな顔してるのめちゃくちゃタチが悪い。

 

・最後のやり取り
青柳マックスの追い詰めが怖すぎる。
なんだあの差し出す手は。
君がおかしくなっても変わらない僕みたいな演出は。
ハグがなげぇし腕を絡めとったり逃がさないぞって執着を感じる。
マルティンがコートを着る時は仕方なさが滲み出てたな…。
置いていく指輪と時計もどこか投げやり。
見送ったマックスはやってやったぜ!と確かに思ったのに涙が止まらないみたいな感じだった。

 

余談
高木大石ペアは本当に最後の最後まで目を合わせない触らないようにしてた。
青柳須賀ペアは肝心の問いかけに関してはお互いを見る、触れようとする。
雨や雷で2人の世界がおかしくなるのは大丈夫だったんだけどグリゼレの時には必ず流す音楽と犬の鳴き声で逃げられないナチスの恐怖見せるの怖すぎ。