仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズのRXと仮面ライダーSDの話

仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ見ました。
親子の絆と仮面ライダーの歴史という組み合わせにその方向から切り込んでくるとは!
あらすじを全く読まずに行って大正解でした。
今作は過去と現在と未来が交錯するSF作品。
50周年記念作品ということもあるのですが、個人的に懐かしいものに会えた気がしたので書いてみました。

 

紹介するのは現在(2021年)のライダー達が50年後の未来(2071年)で奮闘するシーン。
未来のベルトの力を使い現在から未来へ移動するのですが、システムの都合上いつもの通りに変身することができません。
その解決策として通常の変身ではなく狩崎が開発したクローンライダーシステムというものを用います。
分かりやすく説明すると狩崎がチョイスしたライダーに変身するというもの。
CMやOPに出てる乱闘シーンがそれですね。
その中でバイス仮面ライダーBLACK RXに変身し、いつも通りのコミカルな動きを交えながら戦うことになる。

 

仮面ライダーBLACK仮面ライダーBLACK RXといえば去年仮面ライダーBLACK SUNとしてリブートも決まった大人気作。
熱狂的ファンも多い、と思っている。
TVシリーズ全ての話数を完走してはいないのだが硬派でカタルシスに重きを置いた作風という印象。

下手にいじると良くなさそうなイメージがあるなと思いました。

そんな作品の仮面ライダーが「中身が別人とはいえ、仮面ライダーBLACK RXがお祭り映画だからとふざけ倒したキャラクターになって大丈夫なのか」と疑問に思うかもしれない。
分かる。キャラクター性は大事。
一人称「俺」のやつが「僕」とか言い出すと村が火事になるやつ。

そんなかっこいいRXを崇拝している方には申し訳ないが私はそのコミカルなRXがとても嬉しかった。
何故ならすでに仮面ライダーBLACK RXが、それどころか仮面ライダーも怪人もふざけ倒している映像作品があり、その作品が大好きだったから。

それは「仮面ライダーSD」というアニメである。

仮面ライダーSDとは1991年に仮面ライダーシリーズが20周年を迎えたことに合わせて展開された企画のこと。
コミック、ゲーム、アニメと多方向にアピールされていたのでご存知の方もいるかもしれない。
仮面ライダーたちはかわいくデフォルメされた姿で登場し、基本的にはギャグテイストだがもちろんシリアス展開のものもある。
もちろんバイクにも乗る。
そんな仮面ライダーSDではアニメも製作されました。
とても残念なことに1本しか製作されていないのですが豪華声優陣はもちろん、おやっさんこと立花藤兵衛は実写版の小林昭二さん本人が声優もされています。
30分の枠にぎゅっと凝縮されたテンポのいいギャグとかっこよさのバランスの良さ、王道のストーリー展開は何度もリピートしたくなります。
特にOPのはちゃめちゃ感な楽しさと口ずさみたくなるかけ声の語感の良さはクセになる。
なぜか敵メンバーの中にいる仮面ライダー真さんの画像で見たことある人もいるんじゃないかな。
脚本は来季のスーパー戦隊シリーズ「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」を担当する井上敏樹さんです。
井上敏樹さん脚本のギャグ展開と言えばだいたい空気が分かる人もいると思いますが、つまりそういう感じです。

このアニメの主人公は仮面ライダーBLACK RX
先輩であるZXに絡まれてはプロレス技をかけられたり、度胸試しをさせられたりしている。
性格は優柔不断でみちるという女の子に恋をしているが踏ん切りがつかず告白できないでいる。
完全にいじり倒されています。
これがギャグの力。硬派どこ行った。
他のライダーはもちろん怪人軍団もいじり倒されています。
私はこの作品に登場するZXのしゃべり方が大好きだったので、去年ウルトラマンメビウスをマラソンした際には「なんで難波圭一さんのウルトラマンがいるって誰も言ってくれなかったの!!」と一人で大暴れしていました。
ウルトラマンヒカリサーガとウルトラファイトビクトリーも見ました。
ドラえもんズはいつ歴史の闇から戻ってくるんでしょうね…

 

私はテレビで放送されていたRXよりも先にこの仮面ライダーSDに出会い、繰り返し見ていた世代なのでこちらのRXの方が親しみがありました。
仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズではそんなくだけたギャグアニメ、仮面ライダーSDのRXに会えたようで嬉しかったです。
ありがとうバイス。ナイスチョイス狩崎。
多分記念の年だしリブートやるから程度で、公式は多分そんなこと考えてないだろうけど。
仮面ライダーSDのアニメは現在東映特撮ファンクラブでも見ることができます。

興味を持った方は是非、コミカルなライダーたちのてんやわんやを楽しんでみてください。